Der Korrepetitor

オペラ指揮者&コレペティトア・宮嶋秀郎がコレペティについて語るブログ

マエストロのピアノ

今日指揮の師匠と3ヶ月ぶりに再会しました!オケの練習見学でしたが、休憩時間などに色々話せて楽しかったです。ヨーロッパには多いと思いますが、師匠(教授など)というのはどこか親のような感じがあります。単に音楽のことだけを教えるのではなく、人生についてなど人間的なことも色々学ばせて頂けますし、何より仕事のことや生活のことも何かと心配しして気にかけて下さいます。本当に心温まります。そんな時、やはり持つべきものは師匠だと思います。この師匠は最初留学先の指揮科の師匠として出会いましたが、大学を離れてからもこのように時間のある時は同行しています。生涯の師匠ですね!


今日休憩中のことですが、控室にピアノがありました。指揮者が使用する控室にはピアノがあることが多い。で、師匠はかなりの腕前なので良く気が向いたら弾き出すのですが、今日もその休憩の後に練習で振る楽章をいきなり弾き出しました。しばらくしてマネージャーが現れてるとやめて練習へ向かいましたが。師匠はいつもそうですが、スコアなしで何でも弾けてしまいます。かつて指揮科のレッスンでもそうでした。助手や指揮科学生が基本弾いていますが、気が向いたらいきなりピアノの座り自ら弾き出すのですが、スコア見て弾いてる姿を見たことがない。スコア(ハーモニー)が全て頭に入っているのです。それに師匠は元チェリストで、某メジャーオケの首席奏者でした。ゆえに数々の名曲のバスラインが全て体に染みついているわけです。それで素晴らしい和声感があるので、何でもすぐに弾けてしまいます。助手がない時の急な特別レッスンの時は1人で弾いてレッスンして下さったこともありました。師匠の能力でまず最初に圧倒されるのはこの能力でした。今日久しぶりに聴きましたが、しかっそれをいたって普通に自然に簡単にやってしまいます。そんな時、”この人こそがマエストロ”と思ってしまいます。本当にその言葉がふさわしい!


師匠は明日も練習で明後日本番ですが、今回は自分も同じく明日練習の明後日本番、見事にかぶってしまいました。行けないのは残念ですが、しかし弟子の訪問はもちろんうれしいでしょうがやはり弟子も活躍している方が喜んで下さるに決まってます。同じ時に近い場所で本番、何か光栄に思います。今日久しぶりに師匠の練習を見て、いい意味で原点に返れたと同時に新たな発見もありました。これが師匠からの無言のアドヴァイスでしょう。自分も必ずいい本番をやります!