Der Korrepetitor

オペラ指揮者&コレペティトア・宮嶋秀郎がコレペティについて語るブログ

ルサルカ登場人物~外国の王女

ルサルカに出て来る外国の王女、チェコ語でCizí kněžna、なかなかいい役ですwⅡ幕に登場する意地悪で嫌な存在ではありますが、この役の存在によりルサルカは落ちていきます。重要な役です。声はソプラノ、キャラが強い(濃い)ですが、決してそこまでドラマティックな声が必要なわけではありません。ルサルカよりかはいくらか強くてもいいですが、しかし高音が出てきたり、結構音が細かく激しく動いたりするので、むやみに強い声の人を選ぶと単に歌いにくくなります。イメージとして強いものが出せれば充分です。

この役はⅡ幕の前半と後半に登場。前半ではルサルカといい関係の王子に嫉妬して割り込むと言う悪女ぶり。それによりルサルカは王子との関係が悪化し始めます。後半もその割り込みが増しますが、最後は王子をも突き放してしまうという何とも勝手な嫌な女(爆)でもこういう悲劇的展開のオペラにおいてこういうぶち壊し役は必要不可欠、ゆえにこの嫌な女度合いがまたいい感じに効いているわけです。歌手的にはやりがいのあるいい役ではないかと思います。音楽的にもなかなかおもしろい!

ちなみにチェコ語名のCizí kněžna、このCizíという言葉が外国のという意味になりますが、また見知らぬとかよそ者的な意味合いも本来ある言葉です。オペラの中ではどこの何者かが歌われていませんが、設定上考えられるのは、客として呼ばれて来た別国の王女、または単に割り込んで来た嫌な奴=よそ者、みたいな意味も含まれているらしいです。

写真はこの役の2例。冷酷さを強調するためか、このように黒などの濃い色や寒色系のドレスにするか、赤などのどぎつい系にするかがオーソドックスかと思われます。