Der Korrepetitor

オペラ指揮者&コレペティトア・宮嶋秀郎がコレペティについて語るブログ

ルサルカ登場人物~森番&料理人の少年

ルサルカに出て来る森番と料理人の少年、チェコ語では森番がHajnýで料理人の少年がKuchtíkです。森番はバリトン(一応設定はテノールだがバリトンの方が色が出やすくバリトンのことが多い)、料理人の少年がソプラノです。このオペラの中で唯一コミカルなキャラクターで、この二人は常にコンビで動きます。

森番はじいちゃんかおっちゃんでそれなりに年配だがおどけた間抜けなキャラクターで少々足りなさそうな感じ。料理人の少年はある意味利口そうで森番よりかは頭が切れるような設定ではあるが、結局のところ仕事さぼって?森番と一緒にボケてるところがあるので、まあレベル的にもいいコンビと言えるでしょう。Ⅱ幕とⅢ幕に出て来て、Ⅱ幕ではルサルカに関する噂話、Ⅲ幕は森に繰り出して魔女と水の精と遭遇して逃げて終わると言う何とも言えない存在。物語の説明的役割はあるものの、二人の存在自体は基本的に話の筋には直接関係ない。しかしこのキャラクターがこれらのタイミングで登場することによって、オペラ全体に対してスパイスを効かせるような役割を果たしている。これらの役をやる歌手としてはキャラクター的に特徴があるので非常にやりがいのある面白い役とも言える。基本綺麗で美しい音楽が続き最後に悲劇的になるこのオペラで、唯一全く違うキャラクターで楽しめる(遊べる)要素を持っている為、作って行くのが面白い部分であるw

写真は、リアル森番&リアル料理人の少年wいずれもネット上から見つけました。



ルサルカ登場人物~外国の王女

ルサルカに出て来る外国の王女、チェコ語でCizí kněžna、なかなかいい役ですwⅡ幕に登場する意地悪で嫌な存在ではありますが、この役の存在によりルサルカは落ちていきます。重要な役です。声はソプラノ、キャラが強い(濃い)ですが、決してそこまでドラマティックな声が必要なわけではありません。ルサルカよりかはいくらか強くてもいいですが、しかし高音が出てきたり、結構音が細かく激しく動いたりするので、むやみに強い声の人を選ぶと単に歌いにくくなります。イメージとして強いものが出せれば充分です。

この役はⅡ幕の前半と後半に登場。前半ではルサルカといい関係の王子に嫉妬して割り込むと言う悪女ぶり。それによりルサルカは王子との関係が悪化し始めます。後半もその割り込みが増しますが、最後は王子をも突き放してしまうという何とも勝手な嫌な女(爆)でもこういう悲劇的展開のオペラにおいてこういうぶち壊し役は必要不可欠、ゆえにこの嫌な女度合いがまたいい感じに効いているわけです。歌手的にはやりがいのあるいい役ではないかと思います。音楽的にもなかなかおもしろい!

ちなみにチェコ語名のCizí kněžna、このCizíという言葉が外国のという意味になりますが、また見知らぬとかよそ者的な意味合いも本来ある言葉です。オペラの中ではどこの何者かが歌われていませんが、設定上考えられるのは、客として呼ばれて来た別国の王女、または単に割り込んで来た嫌な奴=よそ者、みたいな意味も含まれているらしいです。

写真はこの役の2例。冷酷さを強調するためか、このように黒などの濃い色や寒色系のドレスにするか、赤などのどぎつい系にするかがオーソドックスかと思われます。



ルサルカ登場人物~魔女

ルサルカには魔女が出てきます。チェコ語でJežibaba(イェジババ)。ルサルカやヘンゼルとグレーテルをはじめオペラにはちょくちょく出て来る特徴的キャラでもあります。ヨーロッパでは魔女伝説などある意味有名なキャラでしょうが、我々日本人には、存在は有名でも感覚的にちょっと近くないような…。日本では山姥とか鬼女とかでしょうか。

チェコに行くと魔女キャラは有名で、お土産品に魔女ネタがよくあります。写真はプラハもお土産市にある魔女群(笑)この感じがチェコでは典型的なJežibabaだそうです!あるチェコ人曰く、この三角帽子と鼻が特徴だそうです。ちなみにこれ、スイッチ入れて叩いたり触れたりすると笑い出します(爆)