Der Korrepetitor

オペラ指揮者&コレペティトア・宮嶋秀郎がコレペティについて語るブログ

苦悩

自分は指揮者ではあるが、それ以前にオペラ人と思ってやっている。しかし指揮者であることには間違えない。元々はオペラが中心ではあるものの、決してオペラしかやらないというわけではなく、シンフォニー等もやるつもりで、機会あるごとにやって来ている。指揮者とは、オペラとシンフォニーの両車輪があって大成すると歴史的に言われているが、当然自分もそれを目指しやって来ている。とは言え、指揮者にとってはまずは何よりもオペラが基本であり基礎と言うことも事実である。近頃はシンフォニー指揮者養成所のごとく世界中で指揮者コンクールが多発していて多くの若手指揮者はオペラを避けているが、誰が何と言おうとまずオペラをというのが一流指揮者=本物になる為の最低条件であることには変わりない。


しかしながら、それゆえにか、色々あった結果最近自分はマジでオペラしかやりたくない状況である。まずはこれがないと意味がない。色々な事情から劇場への道が閉ざされたり妨害されたりして来た為、シンフォニーをやってる場合ではないと言うのがまず一つ。そしていざオペラをやろうとした時、すでに自分は日本のオペラ界では通用しない=必要とされないことが明らかで、ヨーロッパで挑戦するしかない。ゆえにヨーロッパでオペラをやる為に全てを集中しなければいけない。経験、勉強、ゆえに今後の為と思い、これまではシンフォニーももちろん合間にやって来てはいたが、これらの理由で、今本気でオペラ指揮かやりたくない、シンフォニーに疲れて来た、こんな状況である。本物のを目指さないのであればどうでもいいかもしれないが、現代のいわゆるコンクール指揮者等を目指すのであれば全く問題ないのであるが、本物の指揮者を目指すには今が踏ん張りどころである。


代官山オペラ/オープニング→初シーズン

去る6月9日、主宰する代官山オペラのオープニングコンサートが無事終了しました!まずはいい仲間、いい会場、温かい聴衆に恵まれいいスタートを切れたことに感謝致します。そして、以下の通り間もなく初シーズンが始まります。


日本には沢山のオペラ団体があり、そのほぼ全団体が舞台上演を行っております。そこで代官山オペラでは、代官山というこじんまりしたお洒落な雰囲気を生かし、あえて音楽のみでやって行きます!オペラというのは舞台作品である以前に音楽作品です。その本来の姿をシンプルかつアットホームにお客様へお届けすることで、改めてオペラの魅力を発見できる機会にしていきたいと思っております。特に、まだオペラにあまり縁のない方々にオペラに興味を持って頂けるような活動ができればと思っております。そのためにも、まずは何よりオペラの格である音楽をしっかり演奏しお伝えすることが何より大切です!


というわけで、どなたでも是非カフェに立ち寄るようなつもりで、お気軽にご来場頂ければ嬉しい限りです!どうぞご声援よろしくお願い致します♪


演奏会形式オペラ

世界各地で近頃結構頻繁に行われているオペラの演奏形態である。オーケストラがシンフォニーコンサートと並べてオペラを演奏する時、劇場がオペラ上演の合間にたまに挟む時、などなど。オペラ上演よりかは舞台設備もなくシンプルなため日本では不完全な見方が多いが、これはこれでヨーロッパでは充分演奏会としてもオペラとしても成立している。なぜなら結局のところ、オペラとは演奏する方も、聴く方も、音楽を中心に考えているからである。


ところが、日本ではこれが結構はちゃめちゃに変わっている、いや、変えられている。というのも、まずやる方の話だが、皆演奏会形式を基本的に嫌っている。予算等の問題で仕方なくそうしているといったところだろう。なぜなら、皆オペラは演技を何より第一に考えるからである。ここはヨーロッパとは真逆である。そして、それでもそのまま演奏会としてやればいいのだが、日本ではそれでも尚無理矢理芝居化する。舞台上のオケの援護のわずかなスペースで可能な限り動こうとするし、ピアノ伴奏であろうものなら完全にピアノのスペース以外を舞台として使う。リノリウムもなく、照明もそこそこ、当然舞台セットもない。そんな環境で無理矢理衣装をつけて、無理矢理中途半端なセットを置いて、無理矢理動くわけである。正直無理し過ぎて痛々しい、というより申し訳ないが馬鹿らしいレベルである。オペラでそこまで演技にこだわる必要ははっきり言って全くない。


やってる者達はその方がお客さんが喜ぶと思っているらしいく一番必要なこととの認識らしい。確かに日本の数少ないオペラファンと言われる人達は喜ぶかもしれないが、残念ながらそういう人種は少なくそうでない人種の方が多いわけで、そういう人たちは皆日本のそういうオペラの取って付けた無理矢理芝居化オペラを気持ち悪いと思っている。というわけで、お客さんのことを考えるのであればむしろそれはやめるべきであり、それが何よりファン拡大にもつながる。要するにオペラを普通に音楽としてやればいいということである。舞台上演できるならばすればいいが、演奏会形式ならば音楽だけそのままやればいい。やはり不自然なものには違和感しか残らない。


演奏会形式は読んで字のごとく演奏=音楽のみでオペラを再現するわけだが、本来終えpらとは音楽であり、音楽で作って表現されるものである。そして舞台作品にすべく視覚化するためにオペラ演出がある、要するに後付けである。演技等は、話はそこからである。ゆえに、核はあくまで音楽であり、オペラ本来の姿が演奏会形式というわけである。音楽だけ勝負し、オペラ本来の良さを純粋に感じることができる、それが演奏会形式の良さである。日本でもそんな公演が実現してほしいし、そうすることでオペラファンは少なくとも今よりかは確実に増えるであろう。